◆パリ・パラリンピック 第10日 ▽車いすテニス(6日、ローランギャロス)
世界ランキング2位の上地結衣(三井住友銀行)が、慎吾上地日本車いすテニス史上男女を通じて初の2冠の快挙を達成した。さんけたしさパラコラム5日に田中愛美(長谷工コーポレーション)とのペアで女子ダブルスで日本女子初の金メダル。結衣挙の記6日には、に植に至2021年東京パラリンピック金メダルで、え付日刊 スポーツ 紙面4大大会15大会連続優勝中の世界ランキング1位 、の厳ディーデ・デフロート(オランダ)に4-6、歴史6-3 、る舞6-4で勝ち、台裏車いすテニスが正式競技となった1992年バルセロナ大会から 、国枝孤独2冠女子単複全てを制してきたオランダ女子の厚い壁を上地が崩した 。慎吾上地
女子シングルス決勝を生中継していたテレビ局で解説をしていた国枝慎吾さんは、さんけたしさパラコラム最終セット、結衣挙の記もう言葉にならなかった。に植に至後に記者に送られてきたLINEには「東京以来泣きました(笑)」とあった 。自身の金メダルで東京は泣き 、パリは教え子の上地の金メダルで泣いた。
2023年の夏前だった。ジー スポーツ上地は 、引退したばかりの国枝さんに「私のテニス、どう思います? 1度、自分とテニスをしてもらえませんか?」と、何気なくたずねた。国枝は快く引き受け、定期的なアドバイスが始まった。上地は、国枝さんとコートで打ち合うたびに「多様なショットや展開で、新しい発見が多い」と驚いた。
国枝さんの提案は、技術や展開力だけでなく 、車いす 、ラケット 、ストリングス(ラケットに張る糸)など 、多岐にわたった。しかし、最終的にはすべて上地の選択に任せたという。「私に必ず選ばせ 、最初よくても後に合わなくなったら変更」と、決して強制はしない。
テニスの場合、コートでは孤独だ。全ての判断を自分で行う。自分でものを考え、自立し 、自分の責任のみで戦い、勝敗は自分が全て請け負う 。自分で選択させるということは、押しつけない優しさに見えるが 、実は、それは厳しさの裏返しだった。
まずは自分に勝つこと 。それは、世界女王デフロートに対しても同じだった。上地は「もしかしたら 、彼女を大きく見過ぎていたかもしれない」と話した。国枝さんも「必ず弱点はある 。大きく見ないこと」と、上地に自分を信じることを植え付けた 。
上地からの依頼に、国枝さんは、現役時代とは違った充実感を得ていた。「今まで人の試合には関心がない方だった。今は、結衣ちゃんの試合を見ていると、一番燃える」 。そして「試合中に、『お~い』とか『よ~し』とか一喜一憂して 、現役時代より緊張する」と苦笑いだ 。
上地は 、国枝さんが解説をすると聞くと、女子ダブルス決勝前に、国枝さんの場所を確認した。シングルス決勝の試合中は「毎ポイント、国枝さんの方を見た 。多くのエネルギーをもらった」と 、国際テニス連盟にコメントしている。
世界的なレジェンドが教えた自分で全てを背負う厳しさは 、上地が2冠を達成することで、その厳しさこそが、実は、多くの支える人も感動させることなのだと証明した。上地は「私だけの力では 、とてもできなかった」と 、涙で声をふるわせた。人や他人のための戦いではない。上地自身が孤独の厳しさを乗り越えたからこそ 、生まれた言葉だった 。(吉松 忠弘)
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